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【パリ・シャンゼリゼ(7/28更新)】
山口和幸の現場30周年ルポ #21

19/07/28その他

ツール・ド・フランス2019の開催期間中、SNSでツール・ド・フランス現地レポートをお届けしている、ライターの山口和幸さんのミニコラムをHPにてご紹介します!
現地で取材をして今年で30周年となる山口さんならではのコラムをお楽しみください!


パリ・シャンゼリゼ (7/28)

ツール・ド・フランスのフィナーレは花の都パリが誇る世界有数の目抜き通り、アベニュー・デ・シャンゼリゼだ。ナポレオンの勝利を記念して建造されたエトワール凱旋門を回って折り返し、メトロで4駅目のコンコルド広場を貫通。セーヌ川沿いを駆け抜け、チュイルリー公園をグルッと回るためにルモニエの地下道を通って反対側のリボリー通りへ。再びコンコルド広場を突き抜けて上り坂となったシャンゼリゼにゴールする。

1周7kmのぜいたくなサーキットコースだ。フランス一周の旅の果てに、大観衆で埋まるこのシャンゼリゼを合計8周してフィナーレの瞬間を迎えるのである。

ツール・ド・フランスのゴールがシャンゼリゼに設定されたのは実は最近だ。1903年の第1回大会はパリ郊外のビルダブレだった。第2回からパルク・デ・プランスにゴール地点が移動。現在はプロサッカーチームのPSG(パリ・サンジェルマン)が拠点とするサッカー場だが、その当時は自転車競技場だった。

2度の大戦を経て1966年まで最終ゴール地を務めたパルク・デ・プランスは、67年からバンセンヌにバトンタッチ。パリの東にあるこのエリアは西側のブローニュとともに森林公園として親しまれているところだ。

そしていよいよ1975年からシャンゼリゼへ。ツール・ド・フランスのフィナーレはもうここしかないというくらいに定着した。コンコルド広場の一角には選手たちの家族やチームのスポンサーなどが陣取り、3600kmの旅の果てに凱旋するヒーローたちを待ち構える。

会場の実況者が最終日の最終ステージの最終周回を告げる「デルニエツール!」というアナウンスを耳にすると身が引き締まる思いがする。選手と一緒にパリに到着できたという感慨がこみ上げる。そしてラスト1kmの赤い逆三角形の旗「デルニエキロメトル!」の絶叫。23日間の激闘はこうしてフィナーレを迎える。

ゴールラインを駆け抜けた戦士たちは、しばらくして愛車のブレーキをかけてUターン。350mほど戦い終えたコースを逆走してコンコルド広場で家族や恋人を探す。長い間、離ればなれでいたのだから会ったらすぐに抱きしめたいんだろうね。

そんなときの選手の表情は、23日間の激闘で見せたことのないような純朴さを見せる。それもツール・ド・フランスの持つ魅力だ。


千羽鶴もパリに凱旋

ライター/山口 和幸 Kazuyuki Yamaguchi

ツール・ド・フランス取材歴30年のスポーツジャーナリスト。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に講談社現代新書「ツール・ド・フランス」。大会期間中は、Twitter(@PRESSPORTS)やホームページで現地情報を発信。

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