ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム
開催日
2026.11.15
残り
日
J:COM

TEAM出場チーム・選手

出場チーム・選手(主催者招待選手)

今大会に新設された「主催者招待選手」として及川弘恭(21=作新学院大学/ブラーゼンサイクリング俱楽部)が参戦する。2016年のさいたまクリテリウムで、別府史之・新城幸也に見守られながらオープニング走行に参加したのが当時小学生だった及川。その時の体験をきっかけに自転車競技の魅力に目覚め、高校進学と同時に本格的に競技活動をスタート。2025全日本学生RCS(ロードレース・カップ・シリーズ)総合優勝者として2026年、さいたまに戻ってくる。10年ぶりとなる新城との競演が実現することも興味深い。
(紹介文/山口和幸)

  • 及川 弘恭Hiroyasu OIKAWA初出場

    作新学院大学/ブラーゼンサイクリング俱楽部
    日本日本
    及川 弘恭
    出身 埼玉県さいたま市
    生年月日 2005/1/7
    主な戦績
    • 全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ 総合優勝(2026)
    • JBCF 第57回東日本トラック(2026)
      • 男子オムニアム 優勝
    • 第3回NTT東日本真岡芳賀ロードレース E1 2位

及川選手エピソード
~次世代の到来を導いた、あのひとこと 体験走行から自転車競技のトップクラスへ~

きっかけは、新城幸也選手

もともと自転車に乗ることが好きだった及川が、初めてロードバイクに乗ったのは2016年のさいたまクリテリウムだった。父親の友人からの紹介で、「2016ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」のオープニング走行に参加。当時小学6年生だった及川は、Tour de France Japan Teamの新城幸也、別府史之と一緒にコースを走った。それまでロードバイクに乗ったことはなく、初めて味わうロードバイクの感覚に「新しくて、うれしかった」という。
オープニング走行が終わると、新城から「しっかりと乗れているね!」という言葉をかけられた。及川はそのひとことで「ロードバイクを始めたい」という気持ちが高まり、競技の世界に飛び込んでいったという。

及川 弘恭
オープニング走行(黄色いジャージの少年)
及川 弘恭

学生ロードレースの注目選手

2005年1月7日生まれ。新城とは20年半の歳の違いがある。さいたま市内の中学を卒業後、自転車競技部のある埼玉県立鳩山高に入学し、本格的に自転車競技をスタート。作新学院大学に進学し、2年生の時にJBCF(全日本実業団自転車競技連盟)南魚沼ロードレースE2/E3などで優勝し、JBCFではE1カテゴリーに昇格、全日本学生RCSでもクラス1に昇格。全日本学生RCS最終戦(明治神宮外苑クリテリウム)の大学対抗成績で作新学院大学を1位に導くとともに、個人としてもRCSランキング2024で5位に。3年生の時には、同大会の大学対抗成績で作新学院大学を2位に、個人ではRCSランキング2025の1位に輝いた。

及川 弘恭
全日本学生RCS第6戦GCTクリテリウムラウンドで
2位に入りクラス1に昇格
及川 弘恭
全日本学生RCS2025 総合優勝

2026年は実業団選手をメインとした国内トップクラスでも実績を残す。JBCF 第57回東日本トラック・男子オムニアムのエリミネーション種目で1着、第3回NTT東日本真岡芳賀ロードレースではE1で2位に食い込んだ。その実績はさいたまクリテリウムの国内チーム出場選手と遜色ない。

及川 弘恭
第3回NTT東日本真岡芳賀ロードレース
及川 弘恭
第57回東日本トラック 男子オムニアム
及川 弘恭
第3回NTT東日本真岡芳賀ロードレースでの表彰台
(U23リーダージャージを獲得)
及川 弘恭
JBCF第60回東日本ロードクラシック

その街にレースがあるから逸材が生まれる

自転車レースが盛んな街から強豪選手が輩出されるのは国内外問わず同じだ。1990年にアジア初の世界選手権ロードが行なわれ、現在はジャパンカップサイクルロードレースの舞台となっている宇都宮市では、世界最高峰の戦いを目撃して自転車を始めた選手も多い。同市出身の廣瀬佳正はプロ選手として活躍し、その後は日本初の地域密着型プロチーム「宇都宮ブリッツェン」を運営した。

2026ブエルタ・ア・エスパーニャを制したエンリク・マスにも幼少期の思い出がある。「こどもの頃の憧れはアルベルト・コンタドール」。山岳で圧倒的な強さをみせるスタイルを目指して練習し、上りでは世界トップクラスになった。そして2026年9月、憧れのコンタドール以来となる12年ぶりの総合優勝を地元スペインにもたらす。すでにベテランの域にあるマスだが、コンタドールを語るときには少年のような表情に戻る。

スポーツとの運命的な出会い。トップ選手にかけられた言葉をきっかけに自転車競技を始めた選手が、10年の時を経て思い出の地に戻ってくるなんて、まるでドキュメンタリー映画のようだ。再会したときに2人がどんな言葉をかわすのか。チームメートとしてゴールした後にどんな感慨を抱くのか。インタビューの機会も設定されるので、聞き逃すことなくその言葉を記事としてお伝えしたい。

(ツール・ド・フランス記者・山口和幸)