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ツール・ド・フランスはまさに「目覚まし時計」から始まった
ツール・ド・フランスの基礎知識 #6

23/7/6

ツール・ド・フランス2023の開催期間中、SNSでツール・ド・フランス現地レポートをお届けする、ライターの山口和幸さんのミニコラムをHPにてご紹介します!
今年のテーマは、「ツール・ド・フランスの基礎知識」。星の数ほどある伝説のストーリーから、テレビに映らない舞台裏まで。
現場取材30年の記者が21ステージにわたってコラムを連載します。
長年現地でツール・ド・フランスの取材をしている山口さんならではのコラムをお楽しみください!


Twitterでは山口さんの現地レポートをお届けしていますので、こちらもお楽しみに! https://twitter.com/saitamacrite


ツール・ド・フランスはまさに「目覚まし時計」から始まった

1903年、スポーツ新聞「ロト」(現在のレキップ紙)の販売拡張キャンペーンとして自転車によるフランス一周レースが始まった。7月1日、水曜日の午後3時16分。60選手がパリの南約20kmに位置するレベイユマタンというカフェの前からスタートを切った。ツール・ド・フランスはこうして始まったのである。

第1ステージはリヨンまでの467km。煙突掃除人のモーリス・ガランが独走し、翌日の朝7時にソーヌ川沿いのゴールに到着したのだが、予想以上のスピードだったため、だれ一人としてガランを迎えられなかったという。レースは結局ガランが総合優勝する。

それから百年後の2003年、百周年のツール・ド・フランスが開催さることになる。2度の世界大戦のため11年のブランクがあるものの、百周年は盛大に行われ、それにふさわしいコースが用意された。

大会初日のプロローグはパリのエッフェル塔直下をスタート。第1ステージはパリ北部にあるサンドニのフランス競技場(2023年ラグビーW杯の決勝会場)を出発。パリ市内をパレードし、百年前と同様にレベイユマタンの前から正式にレースを開始した。最終ステージのスタート地点は、百年前の最終ゴール地だったパリ郊外のビルダブレに設定された。

日本語で「目覚まし時計」という意味のレベイユマタンからすべては始まった。ツール・ド・フランスは百年で飛躍的な進化を遂げ、スポーツイベントとして大成功を収める。さらにこの大会は2013年に第100回大会を開催。2023年は第110回大会となる。


2003年の第1ステージは、100年前と同様にカフェ「レベイユマタン」の前からスタートした ©Pressports.com

プロフィール

ライター/山口 和幸 Kazuyuki Yamaguchi
ツール・ド・フランス取材歴30年のスポーツジャーナリスト。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に講談社現代新書「ツール・ド・フランス」、「シマノ〜世界を制した自転車パーツ〜堺の町工場が世界標準となるまで」(光文社)。